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恋人は社長令嬢

第2章 秘密の三姉妹

「医者じゃ治せないっていうのは、病院に行くまでもないってこと!!」

「なんだ、人騒がせな。ただの風邪か?」

梨々香はガクッと、その場に膝をついた。

「今時、風邪でもバカにはできないぞ。」


知ってて、からかってるのか。

知らないで、本気で言ってるのか。

どちらにしろ、答えを言わないと、先に進まない。


「私の病気は…恋の病なの。」

「こ、恋~!!!!!」

瞬は、どこから出したのか、甲高い声を出した。

「だから治せるのは、世界中で、赤間さんしかいないのよ!!」

梨々香は、ズバッと瞬を指差した。

「な~んだ、そんなことか。」

「そ、そ、そんなこと?」

「ガキの恋愛ごっこに、付き合ってる時間はないんだよ。」

そう言って背中を見せる瞬に、梨々香はカバンを投げた。

「痛っ!何するんだ!!」

「そんな事って何よ!この私が、告白してあげてるのに!!」

「だからおまえは、一体何様なんだよ!!」

瞬は怒りながら、梨々香のカバンを拾った。

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