テキストサイズ

溺れるくらいに愛されたい

第1章 居酒屋で

「私達も、早く彼氏欲しいね。」

「そうだね。」

そう言って、お酒のお代わりをした時だ。


「ねえねえ、君たち大学生?」

隣の席のサラリーマンの人に、話しかけられた。

「はい。」

花織が答える。

「いいねえ。お酒飲んでるって事は、二十歳は超えているんだ。」

私は花織と目を合わせた。

こういう類は、適当にあしらった方がいいんじゃない?

でも、花織は違ったみたい。

「そうです。あっ、そうだ。この子、柚って言うんですけど、最近二十歳の誕生日、迎えたばかりなんですよ。」

「ええ?大人なり立て?」

その言い方がなんだかおかしくて、フッと笑ってしまった。

「よし。お兄さん達が、お祝いしてあげよう。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ