大人の俺と子どもの私
第1章 出会い
しばらくすると、体がとろーんとしてきて、顔を覗くといつの間にか気持ちよさそうに眠ってた。
そこにタイミング良く、ぐっちがノックして入ってきた。
ガチャ…
「何、もうそんなに仲良くなれたの?」
寝てもなお離そうとしない紗南のことを見つめながら聞いてくる。
「フフッ」
小さく笑ってまた紗南の顔を覗く。
「こいつ、いつも苦しそうな顔して寝てんだ。
毎日嫌な夢でも見てんじゃないかってくらい。
でも今は穏やかに寝てるな。」
そう言いながらこっちまできてしゃがみ、紗南の顔にかかった髪をどけながら優しく触れる。