大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
「…あぁー、唯がよく話すのって紗南ちゃんのこと?」
やっぱり話は聞いたことあるみたいだった。
「それがどうかした?
私は、紗南と仲良くなりたいから話しかけたの!
唯が何か言ってるから私も嫌い。とかないから!
それに人の悪口の話嫌いだから、何言ってたか覚えてないし!」
人に流されず、自分の意思で、紗南と仲良くなりたいって思ってくれていた。
「…紗南は、私と仲良くなりたくない?」
逆に栞ちゃんが不安げに聞いてくる。
「そんな事ない!!
紗南は、嬉しくて…こんな自分を心配してくれたんだって…。」
顔を上げて、栞ちゃんの顔を見て自分の言葉で気持ちを伝えると、