大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
「フフッ、心配してたけど、紗南が楽しかったなら良かったよ。
そんなに似てるって言われるなら会ってみたいなぁ、栞ちゃん。」
隣でクッキーをボロボロこぼしながら頬張ってる紗南の頭をぽんぽんと叩く。
すると、その手を掴んで聞いてきた。
「…今度遊べたら連れてきていい?」
学校外でも遊びたいって思うほど、すっかり栞ちゃんのことが好きになったみたいだね。
この調子なら友達作りも進んでいくかな。
「いいと思うけど、一応確認しとくね。」
玄関の外出ボードのところにゲストボードもあったから多分大丈夫でしょ。
紗南が普通の小学生らしく無邪気に笑える日はそんなに遠くないのかもしれない。