大人の俺と子どもの私
第3章 栞の家族
「ねぇー、
来ないでって言ったじゃん…」
1人喜びに浸ってる栞ちゃんは置いておいて、秋ちゃんに話しかける。
もう6時間目まで時間もない。
「んー?
元気でやれてそうで良かったわー。」
なのに私の言いたいことはスルーされる。
「無視しないでよ。
別に来なくても、学校のこといつも話してるじゃん。」
ほっぺを膨らませて言うと、
「まぁそう言わないでよ。
友達にも会いたかったし、授業ついていけるか様子見たかったし。」
ドア越しに頭ポンポンってされた。
不安なのは分かるけどさぁ…。
でも、やっぱり若い男の人が一人かなり浮いてて、こっちが恥ずかしいんだよね。
「…もぉ。
でももう帰るでしょ?」
そんなに長時間いても他に仕事あるもんね。