大人の俺と子どもの私
第3章 栞の家族
今日はついに栞ちゃんが櫻本学園に来てる。
「じゃあ、なんかあったら呼んでね。」
「「はぁーい」」
揃った返事。
俺から見てもこの2人は似てると思う。
性格の明るさは違えど容姿は結構似てる。
仲良くなってから1ヶ月程。
やっと放課後遊ぶことができて2人とも嬉しそう。
ルンルンで紗南の自室へと消えていった。
「前に唯が1人部屋になったって話してたけど、紗南も1人部屋なんだねー!」
特に変わったものも置いてないこの部屋を物珍しそうにキョロキョロしてる栞ちゃん。
「最初の頃は唯と同じ部屋だったけど、仲悪くなってから別々になった」
元々同室だったけど物の取り合いから髪の引っ張り合いまで、毎日喧嘩が絶えなくて園長に別々にされたのはここじゃ有名な話。
「あーなるほどねぇ〜」
そんな唯と紗南の関係性は、聞いてきたのにあまり気にしてなさそうな栞ちゃん。
学校では唯とも普通に楽しそうに話してる。