大人の俺と子どもの私
第4章 初めてのお仕置き
「ただいま、風呂入った?」
なんだかんだ30分以上はかかってしまって退勤時間はとっくに過ぎてた。
ベッドに背中をつけて床に座るのが紗南の定位置なのか、体育座りして待っていた。
返答はなく、コクリと頷くだけ。
ドアを閉めて、紗南と向き合う。
座ってる紗南と立ってる俺。
近くにきて、何を言われるかチラチラと俺を見ながら警戒してる。
「なんて言われた?」
「え?」
「栞になんて言われた。」
「…」
いつもと違う高圧的な低い声にビクビクしてしまい、俯いて声が出ない。