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「んっ...はァん...」

フレンチキスからディープキスへ移行するのは時間の問題でした。ディランがレイの舌を絡め取ると、口内を蹂躙します。


　「結婚してくれ。」

王子ディランが耳元で甘く囁きますが、結婚という言葉でレイはハッと我に返りました。

そして思い出したのです。
自分は魔法使いの薬によって一時的に性別が変化している事を。

「申し訳ございません。私には既に伴侶が居ます。」

レイが咄嗟にそう嘘を吐いて王子の側を離れそうとしますが、王子はレイの手を離す気配は全くありません。

「一目惚れだったんだ。もう貴方以外に婚姻関係を結ぼうとは思えない。」

王子の熱烈な愛の告白にレイは唇を噛み締めます。ですがレイに選択の余地はありません。