👠ツンデレラ👠
第1章 ツンデレラ
家中の掃除を終わらせた俺は屋根裏部屋に取り付けられた窓から外を眺める。
丁度此処からライトアップされたお城が見えるのだ。
時刻は午後7時。舞踏会はとうの昔に始まっているだろう。
心配の種である俺が居ない分、ジュディもヘレナも今日は何処ぞの貴族と踊り、豪華な食事を堪能しているに違いない。
「そんな所で何を黄昏れているのでしょうか?」
俺は突然の一声に驚いて振り返れば、紫のデカイ三角帽子を被り、黒いマントに身を包んだ眼鏡の男が背後に立っていた。
・・・見るからに怪しい。不審者だ。