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老人ホーム

第6章 独り立ち

本田の手伝いで寝たきりの利用者さんのオムツを外して、こちら側を向いてもらうように支え、本田がお尻の処置をしやすいようにした。

本田は、利用者さんに、

「ちょっと痛いけど我慢してね〜。」

と語りかける。この利用者さんは、たぶんもう言葉は理解できないと思うが、利用者さんに話しかけながら介護や看護を行うのが基本だ。本田は、いつも利用者さんには優しく声をかける。今日いつもと違うのは、僕にも優しいということだった。

処置が終ると、本田は、

「今度は、平林君の番ね!ちょっとそこのカーテン閉めさせてもらって…、ここで見せてもらうわ!」

と言った。

「見せるって何をですか?」

と僕が聞くと、本田は、

「陰部よ〜!さっき言ったでしょ〜!痒いんだよね?見ないとわからないもの!」

と、言った。僕は、驚いて、

「ここでですか?」

と聞くと、本田は、

「ここが良いと思うけど、違う場所の方が良いかな?職員が来るところより、ここの方が間違いないと思うんだけど…。」

と言った。僕は、

「いや、でも…。ちょっと…。」

と言うと、本田は、

「あー、恥ずかしいのね?私は、ここに来る前は病院で働いていたの!泌尿器科も経験してるから、ここではお年寄りの陰部しか見ないけど、病院では、若い人のも頻繁に見てたから、私は慣れてるし、安心していいわよ!適切な処置も出来ると思うし、私に診せた方が病院に行かなくても済むだけ安上がりだと思うけど…!」

と本田は、何の躊躇もなく言った。

僕は、

「でも〜…。」

と、モジモジしていると、本田は、笑いながら、

「も〜、時間がないのよ!黙って見せなさい!」

と言って、僕の前にしゃがむと、僕のジャージを一気に下げ、トランクスもスッと膝まで下げた。










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