狂愛の巣窟〜crossing of love〜
第3章 【何度出逢っても墜ちてしまう…】
「来て」と上半身だけ少し起こして固い肉棒を咥えた。
あぁ………好き。
形も固さも、亨さんより数ミリ長いところも。
先にイっちゃうのは一颯くんだけど。
本当に私以外とセックスしてないみたい。
毎回たくさん溜めて来てくれる。
濃さでわかるから。
会える3日前から自主的に禁欲してるんだって、偉いね。
「昨日抜いたでしょ?」って指摘したことがあったからかな。
あの時は素っ気ない態度取ってごめんね。
本当、何様なんだろうね。
こんなに尽くしてくれて嬉しいの。
私から腰振って悶絶してる姿が堪らない。
「イっちゃう」ってもっと耐え凌いでよ。
そんなんだからナカで締め付けちゃうの。
ゴムの中で吐き出しちゃって?
たっぷり入ったゴムの中の精液。
目の前で舌の上に垂らす。
「あっ……汚いよ、飲まなくて良いから」
「どうして?欲しいから飲むんだけど……嫌だった?」
「ううん、嬉しい………でも不味いでしょ?無理しないでね」
「大好きな人のだから美味しいんだよ?」
私の名前を呼んで強く抱き締めてくれる。
まだまだ華奢な腕の中だけど、この沼らせていく瞬間だけはやっぱりゾクゾクするの。
それでも、突然届いた一通のメッセージに心を踊らせている私が居る。
「もう帰るわね」
「下まで送るよ」
そう言っていつも駐車場までくっついて来る。
助手席に乗り込み、最後のキス。
誰かに見られたらどうするの……と注意するけど聞く耳を持たない。
「誰に見られても恋人だって言うよ」
「歳が離れ過ぎてるわ」
絶対親子に見える。
堂々と歩けないわ。
一緒に居たら恋人っぽいことしてくるもん。
私たちが親子だって知ってる人も居るんだからもう少し慎重になって欲しいところだけど。
もう薄暗いから死角となるスペースに停めたヤリスクロスの車内で。
卑猥な音を立てて絡み合う舌。
離れられない唇が何度もくっついちゃう。
吐息混じりに引いた唾液の糸。
「十和子さん、帰らないで」
胸の奥がキュウ…と締め付けられる。
応えてあげられないってわかってて我儘ぶつけてくるのね。
本音が聞けて嬉しいけれどそろそろ時間的にヤバい。