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主治医との結婚生活

第29章 帰り道

チェックアウトを済ませると

私達は 大澤家に帰るために
車を 走らせた。

奏真さんがまた 運転してくれて
助手席に座る私は
大人しく 外の景色を眺めた。

ああ…
終わっちゃったな…

来る時の ウキウキ気分とは真逆。
心が 沈む…


ふと 奏真さんに手を握られる。
力強くて 暖かくて 安心する。


山道の 拓けた所に来ると 奏真さんは車を停めた。

「? …そう …」

疑問を 口にする間もなく

奏真さんは チュッと キスしてきた。
唇が離れて奏真さんを見れば…

獲物を狙う 獣の眼…


心臓が ドキッと 大きく跳ねた。

えっ? ここで…?!

慌てる私に構わずに 奏真さんは 噛みつく様な
キスをする。

私の口内はあっという間に 奏真さんに支配される。

唾液を纏い 舌や唇を吸われると 
車内に ジュッ ジュッと 音が響いた。

それから ピチャ ピチャと 
舌を絡ませ合う 音がする。

激しい…!
息…が… うまく出来ない… !


奏真さんは 私に覆い被るように身を乗り出すと
座席を倒して 私を寝かせた。

唇が離れて 2人を繋ぐ 唾液の糸が切れた。

私の口周りは 唾液で べとべと。
荒く 息を吐きながら 奏真さんを見る。


ああ… 奏真さんは今 狼さんになってしまった…


言葉を交わす事もなく

奏真さんは 私の首にキスをする。
舌を這わせて チクッと跡がつかない程度に 
吸い付く。

いつの間にか たくし上げられていたシャツ。
露わになったブラジャーをずらして
奏真さんは 胸の 頂きに吸い付いた。

「あ…っ」 

強い刺激に 思わず声をあげる。

奏真さんの唇や舌は 私の胸の頂きを
貪る様に 吸い付いたり 扱いたり
荒々しいのに…

掌はソフトに 身体中を撫で回す。

そのアンバランスさが 絶妙で

私は腰を踊らせながら 蜜を作り出す。

奏真さんの指は ショーツの上から割れ目をなぞり 

奏真さんの舌は…
再び 私の口内を荒しにくる。

「あ…んっ あ… は…ぁん ああ…」

私も 甘い喘ぎ声しか 出て来ない。

何も 考えられずに 私は奏真さんに 導かれるまま
腕の中で 舞い踊る。

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