テキストサイズ

主治医との結婚生活

第30章 羨ましい

「そう言えば… 
明ちゃんと 結婚するって言った時…
2人共 驚かなかったよね… ?」

奏真さんが 疑問を口にする。

「ああ…! 
何となく 予感はしていたから…」

佳真先生は何でもない事みたいに言って
お義母さんは「そうね」と相槌を打った。


私と奏真さんは 驚いた。


「だって… 2人共 会った時から相性ぴったり 
だったから…。
明ちゃんは奏真に安心しきっていたし、
奏真があんなに 笑って 困って 動揺してるの、 
見た事なかったし…。」


佳真先生とお義母さんはクックと
思い出し笑いをする。

私と奏真さんは 顔を見合わせ 真っ赤になった。


「奏真 それからあまり帰って来なく
なって…。 
だから 明ちゃんが好きなんだなって
思ったよ。」

「え… 何でそこで そう思うの…?」

奏真さんはすかさず 突っ込むように
疑問を投げた。

「奏真は昔から 1つの物に熱中しやすくて…
自分で予感があったんだろう…?
明ちゃんにハマりそうな予感…。」

「は…? な…に 言って…」

佳真先生の言葉に 奏真さんが慌ててる。


「え…」


それって…
私と 一緒… って 事 ?


いや まさか…  奏真先生は あの夏
私を 相手になんて しなかったし…

何より 沢山の彼女さんが居たんだもん…

そんな訳 ない…


そりゃ 私を想ってくれていたなら
嬉し過ぎるけど…



「はいはい! 
懐かしい話は もう終わり!」

奏真さんが手を叩いて 終わりにする。


「…だから 明ちゃんはきっと大変だろうな〜 って 思ってるよ。」

佳真先生は眉毛を下げ 私に同情する。

固執されて 束縛されている とでも
思われている様だ。


私は 頭を横に振った。

「いいえ。 幸せです。」

私が微笑むと 佳真先生は一瞬驚いた顔をしてから 
微笑んだ。


「篠宮家のお嬢さんを ここまで笑顔に 
するなんて…
我が息子ながら 誇らしいよ…。
ご先祖様も 喜んで くれているかな…。」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ