雪女
第2章 不思議なあられ
あられには不思議なことがいくつもある。
まず頭が良い。
授業で理解出来ないことがあると、頭の中で自問自答……というより誰かと相談をするように独り言をいい、小テストではいつも満点を取る。
正直、何故『姫女』にいたのか不思議な気がするが、国公立大に行く必要の無い裕福な家庭の子女なら、私立女子校はありかもしれない。
だったら何故、今更この進学校に来たんだ?
加代があられの家に遊びに行ったら、何故か表札が国木となっていたらしい。
いつも笑みを絶やさない。女子からもよく話しかけられるし、どんな問いかけにも丁寧に対応する。それはまあ不思議ではないけど。
軽いのり? それができるのはかなり親しくなった証拠だ。僕に対してはため口でさえない。
突然、あられのセーラー服が、我が校のセーラー服に変わった。
それほど目立った違いは無いので、変える気は無いと本人も言い、学校側も了承していた筈なのに。
杉下が、『シンが君の制服を不思議がっていた』と面白そうに話した翌日のことだ。
まず頭が良い。
授業で理解出来ないことがあると、頭の中で自問自答……というより誰かと相談をするように独り言をいい、小テストではいつも満点を取る。
正直、何故『姫女』にいたのか不思議な気がするが、国公立大に行く必要の無い裕福な家庭の子女なら、私立女子校はありかもしれない。
だったら何故、今更この進学校に来たんだ?
加代があられの家に遊びに行ったら、何故か表札が国木となっていたらしい。
いつも笑みを絶やさない。女子からもよく話しかけられるし、どんな問いかけにも丁寧に対応する。それはまあ不思議ではないけど。
軽いのり? それができるのはかなり親しくなった証拠だ。僕に対してはため口でさえない。
突然、あられのセーラー服が、我が校のセーラー服に変わった。
それほど目立った違いは無いので、変える気は無いと本人も言い、学校側も了承していた筈なのに。
杉下が、『シンが君の制服を不思議がっていた』と面白そうに話した翌日のことだ。