薬剤師と薬草師
第1章 薬草師を訪ねて
雨が続く‥
あの日来たユーリという薬剤師はあれから来ない‥
やっぱりただの冷やかしかぁ
父さんと母さんが亡くなり、一人で生活していくのがやっと
たまにお客さんが来たと思っても、子供の姿の私を見ると冷たい態度で去っていく人が殆どだった
真剣に私と話しをしてくれる人と思ってたのに‥
ゴゴゴゴゴッッッッ
外から酷い音が聞こえる。
慌てて外に出ると、崖が崩れ始めていた‥
慌てて村まで出て、崖の近くに住む人たちに声をかける。
無事にみんな避難し雨が去るのを集会所で待った。
雨が上がり家へ戻るとそこは土砂で埋め尽くされ、見る影も無くなっていた‥
父さんと母さんと過ごした大切な家が‥
涙が溢れて止まらない‥
後ろの方で村の人達が
「うちは無事で良かった」
と口々に言っているのが聞こえる。
どうやら被害を受けたのは私の家だけ‥
大切な家が‥
思い出の品達が‥
涙が溢れて止まらないけど、誰も声をかけてくれない‥
そりゃそうか、流れものの親を持つ子なんて誰も助けたがらない。そう思っていると後ろから声が聞こえた
「メル、大丈夫だったか?
怪我はないか?」
振り返るとそこにいたのはユーリだった。
わたしは涙が溢れて止まらず、ユーリに抱きついた。
「もう、大丈夫だから。
一緒に土砂を片付けよう。
メルの大切なものを全部探して、俺の家へおいで」
「いいの?」
「側に薬草師がいると何かと相談しやすいし、うちには使っていない温室と庭もあるからメルの好きにしていいよ。
勿論好きな時に町に降りてもいい」
行き場を亡くし途方に暮れていた私は嬉しくユーリの誘いを受けた。
「親のない子の面倒を見なくてよかった」
そんな冷たい言葉も聞こえたが、私はユーリの優しくあたたかい言葉に心が癒された。
そのあとは2人で土砂を片付け両親の写真などを見つけた。
服はドロドロで着れたものではなくなり、町でユーリに買って貰った。
ユーリは
「これは先行投資だよ。
これからうちで薬草師として頑張ってもらうからね」
と言われ、ユーリの家で頑張って働こうと強く思った日でもあった。
あの日来たユーリという薬剤師はあれから来ない‥
やっぱりただの冷やかしかぁ
父さんと母さんが亡くなり、一人で生活していくのがやっと
たまにお客さんが来たと思っても、子供の姿の私を見ると冷たい態度で去っていく人が殆どだった
真剣に私と話しをしてくれる人と思ってたのに‥
ゴゴゴゴゴッッッッ
外から酷い音が聞こえる。
慌てて外に出ると、崖が崩れ始めていた‥
慌てて村まで出て、崖の近くに住む人たちに声をかける。
無事にみんな避難し雨が去るのを集会所で待った。
雨が上がり家へ戻るとそこは土砂で埋め尽くされ、見る影も無くなっていた‥
父さんと母さんと過ごした大切な家が‥
涙が溢れて止まらない‥
後ろの方で村の人達が
「うちは無事で良かった」
と口々に言っているのが聞こえる。
どうやら被害を受けたのは私の家だけ‥
大切な家が‥
思い出の品達が‥
涙が溢れて止まらないけど、誰も声をかけてくれない‥
そりゃそうか、流れものの親を持つ子なんて誰も助けたがらない。そう思っていると後ろから声が聞こえた
「メル、大丈夫だったか?
怪我はないか?」
振り返るとそこにいたのはユーリだった。
わたしは涙が溢れて止まらず、ユーリに抱きついた。
「もう、大丈夫だから。
一緒に土砂を片付けよう。
メルの大切なものを全部探して、俺の家へおいで」
「いいの?」
「側に薬草師がいると何かと相談しやすいし、うちには使っていない温室と庭もあるからメルの好きにしていいよ。
勿論好きな時に町に降りてもいい」
行き場を亡くし途方に暮れていた私は嬉しくユーリの誘いを受けた。
「親のない子の面倒を見なくてよかった」
そんな冷たい言葉も聞こえたが、私はユーリの優しくあたたかい言葉に心が癒された。
そのあとは2人で土砂を片付け両親の写真などを見つけた。
服はドロドロで着れたものではなくなり、町でユーリに買って貰った。
ユーリは
「これは先行投資だよ。
これからうちで薬草師として頑張ってもらうからね」
と言われ、ユーリの家で頑張って働こうと強く思った日でもあった。