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薬剤師と薬草師

第2章 薬剤師のお家

ユーリの家で過ごすようになって数日が過ぎた。
庭や温室の手入れもあらかた片付き、山に生えている薬草を植えたりして過ごしていた。

「メル!!」

これのする方へ振り返ると幼馴染のケン兄ちゃんが立っていた。

「ケン兄ちゃん、どうしたの?
薬草欲しいの?」

「お前ずっとここにいるつもりなのかよ!
こんなとこお前に似合わない!
町に帰ってみんなの為にまた薬草つみしろよ!」

なんで‥住むところもないのにそんな事言われないといけないの?
あの時声もかけてくれなかったのに‥
手を差し伸べてくれたのはユーリだけなのに‥

「今更そんなこと言わないで!
ケン兄ちゃんにそんな事言う権利なんてないよ!」

そういうといきなりケン兄ちゃんはわたしを押し倒してきた。

「ずっとお前を見てたのに、いきなり現れたヒツジなんかに、お前を渡すかよ!
今から俺のものにしてやる」

そう言うとケン兄ちゃんは、耳を噛み私の首に舌を這わせて行った‥

「嫌っっっ‥やめて!!」

振り解こうとするも、ケン兄ちゃんの力が強く振り解けない‥

「ユーリ‥ユーリ!!」

必死で叫んでいた時

ドカッッッッ

ケン兄ちゃんの力が抜ける‥
見るとそこにユーリが立っていた。

「ユーリ!ユーリ!」

私は急いでユーリに抱き付く。
ユーリに抱き上げられる。

「町の者みたいだけど、これは不法侵入と強姦罪になる。
突き出されたくないなら二度と顔を見せるな!!」

ケン兄ちゃんはコチラを睨みつけそのまま去って行った。

「メル大丈夫かい?怪我はないかい?」

私は泣きながら大丈夫と答えユーリにしがみつく。

「メルあいつ触られた所が気持ち悪いだろ?
お風呂に入って今日は休みな」

そう言われお風呂まで連れて行って貰った。
お風呂で身体を洗っている時も、あの気持ち悪い感触を思い出し涙が溢れる。

触れてきたのがユーリだったら良かったのに‥

そう思いながら私はお風呂を上がりベッドへと横たわった。
早くユーリはこないだろうか‥
ユーリの暖かい身体に包まれたい‥

コンコン

ノックがしユーリが入ってきた。

「メル‥大丈夫かい?
怖かっただろ」

そういいながら優しく頭を撫ぜる。

「すぐに行かなくて悪かったね。
気が付いたらアイツを侵入させていまっていたよ」

その言葉を聴き私はユーリに抱き付いた。

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