
ふざけた奴等
第2章 慣れと飽きの境
「もっしー、りーやん何やってんの今」
小太郎からだ。
入れ直してもらったシャーベットを食べながら携帯を耳に当てる。
「爺とナニしてたけど」
「はいはい。金さんのイメージおかしくすんな」
本当なんだけど。
まあ、あの二人には服着てる爺しか見せてないもんなあ。
筋肉凄いんだけど。
「暇ならなぐっちからかいにいかね?」
「ええー。面倒。遊ぼうよ」
「なんでだっ。なぐっちからかう以上の楽しみあんのかお前」
「こたろんて阿呆の最大級だよね」
「それはなんて言うんだ?」
部屋から出ていく金の背中を一瞥する。
整った服を。
「……教えてもらい忘れた」
学校前のコンビニで集合する。
大抵の順番は決まってる。
由一が一番。
僕が次で、いくら誘ってきた張本人だとしても例外なく最後が小太郎。
「なんだよ。なんの呼び出しだよ。今から俺らのひつまぶしになってって意味わかんねえよ」
相変わらず毒から始まる。
「ひつまぶしにするってエロい。かき混ぜちゃう感じ?」
「じゃあ、僕は鰻役がいい」
「ずりーぞ、りーやん。オレじゃあ三つ葉」
「俺は白米か。ってだから何の話だよ」
「オレとりーやんがなぐっちのおかずになるって話でOK?」
「NON OK」
時計を確認する。
午後二時。
まだ暑い。
