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碧と朝陽

第16章 快楽に溺れて



「え?イッたの?」

びっくりした声をあげる碧。

「あ、う、」

俺は言葉にならない声が出るばかりだった。

「ほんと変態だね」

囁くように耳元で言われ、イッたばかりの俺のがピクンッと反応する。

「ふふ、まだ元気なんだ」

揶揄うような口調の碧。

「朝陽、こっちにおいで」

急に優しい声で名前を呼ばれた。

碧は膝をポンポンと叩いている。
大人しく碧のそばに行くと、碧の方を向くような形で膝の上に跨る。

身体が密着してドキドキした。
碧の体温を感じることができると安心する。

涙を浮かべていた俺の目尻を碧は優しく拭いながら言った。

「お仕置き、よく頑張ったね、えらいよ、朝陽」

「あ、う、うん……」

優しい手で頭を撫でられる。
ぶわっと体温が上がった感覚があり、ふわふわと気持ちいい。なんだこれ。

「んー??あれれ、朝陽、sub spaceに入っちゃったの?」

sub space……??
都市伝説か何かだと思ってた。

うまく思考が回らない。

「ん、あ、あお、あお」

この快楽をどこに逃せばいいのかわからず、とりあえず碧のシャツを掴み、名前を呼ぶ。

「朝陽、可愛すぎ」

ちゅう、ちうっ ちゅっ ちゅるっ 

今までで1番気持ちの良いキス。
一生懸命碧の舌に自分の舌を絡ませて、応えようとする。
碧も俺の舌をねっとりと舐め回してくる。

もっとしてほしい…

「あ、んふ、あ、はっ」

「ん、はぁ、朝陽、目とろっとろじゃん………」

碧は優しく俺の頬を撫でる。
もう碧のことしか考えられなかった。

また唇を奪われる。
激しく激しくキスをされる。

いつの間にか、俺はまたベッドに押し倒されていて、Tシャツも脱がされ、裸になっていた。

碧だけ着ていてずるい、恥ずかしい。

「俺、今日我慢できるかな……?」

碧は苦しそうな声をあげる。
なんだろう。我慢?

「?? あお、もっとぉ、」

よくわかっていない俺は、碧におねだりするように手を広げた。

「あーーくそっ」

碧は頭を豪快にかき、俺に抱きついてくる。
苦しいほどに抱きしめられる。

ちゅうっ、ちゅ

軽めのキス。

「んぅ、あおー?」

「もう我慢するのはやめだ」

碧の目は獲物をとらえた肉食動物のようで、思わず身慄いした。

俺はとてもやばいスイッチを押してしまったのかも…。

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