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平日よりもお客さんが多くて忙しい土曜日。
だけど予約が入ってない事がまだ多い俺からすれば、全然嬉しくもない悲鳴だ。いや、悲鳴でもないか。


「今回は炭酸ヘッドスパって言って、普通のお湯に比べて汚れも落ちやすいし、マッサージしながら血行促進してリフトアップも期待できちゃうんだよね」

「あ、聞いたことあるよー！
慎吾クン、そんな事ができるんだ。スゴイねー」

「あはっ
まだまだ数はこなせてないんだけどね」


わざわざ俺のわがままの為に今月だけ無理して来てくれているんだ。俺はなるべく低コストで、だけど施術は時間をかけて丁寧にを心がけた。

そうだな、夜ひなとお風呂に入った時にしてあげたのを思い出すくらいにね。



「わっ、慎吾クン、それスゴイ気持ちいいね。めっちゃ頭に染み渡ってくるー」

「だろ？
それに、こうやって指圧もしてあげると……どう？」

「うんっ、スゴイ気持ちいいーっ
頭をマッサージされるなんて、あたし初めてだもん！」

「だよねー！
俺、奥さんにも時々やってあげてるけど、めっちゃ気持ちいいって言ってるんだよ」

「へぇー…」