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オーナーさんだけじゃない、まだ他の美容師さんもチラホラいる店内で、慎吾くんはお構いなしに私をギューッと抱きしめた。
ほら、「ヒューっ」てスタッフさんの声が聞こえてくるよぉっ//


「これで益々、妹尾君の活躍が期待できそうだね！
美容師としても、奥さんを守っていく主人としてもだ」

「はいっ、もちろんですよ！！」


「美容師さんってランクとかあるんだ…。
慎吾くんってスゴイんだねっ
おめでとう！！」

話を聞いていて、藤村さんが私にここに来るのを必死に勧めていたのがなぜなのかがわかった気がした。
慎吾くんは友達運も良いんだね。


「でもひな？
俺はまだまだ上を目指して頑張るよ！
だって俺は家もひなも、俺たちの子供も、みんな守っていくんだからねっ」

「うんっ、頼りにしてるよ、慎吾くん！」


「いやぁ、これは当てられちゃったなぁ。
妹尾君が毎日早く家に帰るの、わかった気がするよ。
見てるだけで火傷しそうなくらいふたりはお熱いんだね」

「わわっ、すみません…っ/」

オーナーさんにそんな風に言われ、途端に恥ずかしくなる。でも慎吾くんは案外何とも思ってないようだ。


「あはっ
今日は帰ったらふたりで誕生日をお祝いするんで、なる早で失礼しますねー！」


昨夜から落ち込んでたみたいの慎吾くんだったけど、もうそんな様子もないみたい。
よかったぁ。やっぱり今夜は、ステキな誕生日になりそうだよ！！