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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第13章 カンドゥラ沖の戦い(仮タイトル)


リジー・メジーが悲しみに暮れている余裕はなかった

彼女のコックピットに下降したレス機からの通信が飛び込んできたのだ

「姐さん!下はゾーナタだけだ!グリメットが居ねぇ!? ヤツの母艦だけじゃない、ヤツのところの“蝶々たち”も見当たらないんだ!

 ゾーナタからも艦載機が次々と出て来て迂闊に近づくことも出来ない状況だよッッ!?

 どーする?もう俺の爆弾も残りわずかなになっちまった!全部撃ち落とされていくんだ!」


「合流していたグリメット軍が離れた?
 ちっ!こっちはオトリってわけかい!?
 グリメットはムーンブレイドのほうへ向かったんだ!?分散されちまったってのかい

 むぅぅ?こちらもここからの決め手が無いね、悔しいけどここまでか!
 レス、ジェイムズ!上がっておいで!
 引き上げるよ!
 リベンジのチャンスはまだあるさね!
 今ムリするこたぁないよッッ!」


リジーは心底はらわたが煮えくりかえっていたがこれ以上戦力が削がれるのはある意味恐怖だ

海上艦隊も失い、援軍も得られない

態勢を立て直すにも数年は要するだろう

デニスの弔い合戦を派手にやりたかったが今は気落ちする感情のほうが大きいのだ


リジーが大きな雲のかたまりを避けようと旋回した瞬間!雲の上の方向から急降下して迫ってくるアラームが鳴り響く!


「なっ!?」


先ほど飛び抜けてきたジョンのクラング・ハイノートが大きく迂回して再突撃してきたことに気が付かなかった


バリバリバリバリッッ!!!!!!



雷のような空気が割れていくような激しい音!


雷撃砲“ブリッツ”の直撃!


「きゃああああああッッ!!!???」



操縦桿を握るリジーの両手に電流が流れる


あまりの衝撃に指が離れない


髪の毛が逆立ち、脳天の血液が沸騰する


口からはよだれが流れ落ち、股からは意識なく失禁していく


徐々に顔が赤く染まっていき、そのままどす黒く変色していく


敵機が迫りくる


すれ違い際、ジョンのビームサーベルがリジー機の胴体を切り裂いていく


リジー・メジーの身体は瞬時に蒸発してしまった



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