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「はあっ……」


　客に怪我させるなんて、あいつら絶対許さない。僕はちょうど通りかかった男の店員を捕まえると、怒りを露にした。


「おい、責任者を呼べよ！ ゾンビの格好した奴らが俺の大事な彼女に怪我させたんだ、責任取ってもらうからな！」

「……え？ ゾンビ？」

「とぼけんなよ！ 今、ゾンビイベントやってんだろ！ 帰ろうとしたら、彼女が襲われたんだ！」

「……」

「なに黙ってんだよ！ 責任取らないつもりか？」

「い、いえ……あの……本当にゾンビがいたんですか？」

「は！？」

「うちではそんなイベントやってませんが……」

「！」

「だからゾンビがいたなんて、何かの間違いです。それにある程度のコスプレでの入場は許可してますが、ゾンビコスプレはお断りしてます。お子さまが怖がってしまいますので……」