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第2章 【第一章】彼女

「その男は口の周りを真っ赤に染めて何かを……食べていたんだ」

「何を食べてたの?」

「……人間の腕を……」


 僕は思い出すと、また吐きそうになった。


「……人間の腕?」

「ああ……そうだ、信じられないかもしれないが、あの男は……ちょっとおかしかった」

「……」


 美里は黙って僕を見ている。
 きっと何を言ってるんだと思っただろう。人間の腕を食べてたなんて、そんなホラー映画じゃあるまいしって……。
 でもありえないことがさっきから起きているんだ。


「それで……」

「それで?」

「……っ……」


 急に美里の目つきが鋭くなった。
 まるでそれ以上話すなと言われているみたいだ。


「みさ……」

「あはっ」


 急に美里が笑い出した。



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