時給制ラヴァーズ
第7章 7.ヴァージンペーパー
「なに泣いてんの。……恐くないよ」
「はあ……けいと、もっと、ゆっくり、あっ、ばか、ちょっとは聞いて……っ!」
「やだ」
その涙を舐め取って低く囁く慶人に縋って、俺は初めての感覚に翻弄されて抑えられない声を上げる。神経が焼き切れそうだ。
今までみたいにどこか成り行きのような流れで受け入れるのと、お互いが同じ気持ちだったと知った慶人を自分から受け入れるのとじゃ、まったく感覚が違ったんだ。
ちゃんとした恋人としてのセックスの快感は、まさに桁違い。
慶人は誰でもない俺に興奮して、その上で俺を気持ち良くさせたいと動く。それを自覚した今、慶人になにかされるのはなんにも考えられなくなるほど良くて、止まらなくて、かなりめちゃくちゃなことを喚いた気がする。というか、俺が喘いだり、「気持ち良すぎて死んじゃう」なんて叫ぶ日が来るとは思わなかった。思い出すだけで恥ずかしくて、それこそ死にそうだ。
最終的にはもうただただ泣くしかなくて、初めて感じる気持ち良さに混乱して泣きじゃくったのは、まあいい思い出ってことで……終わらせてほしいから、慶人にはどうか可及的速やかに忘れてもらいたい。
それと、バイトの関係じゃなくなったことで立場がイーブンになったんだから、ポジションの見直しを検討してほしいという意見は、「お前は愛される方が似合ってる」という言葉とともに二回目になだれ込むという方法を取られてねじ伏せられたことを追記しておきたい。
俺は戦ったんだ。だけど敗れた。そして代償はとても大きかった。
結果だけ言うと、通常の倍の密度で三回して、次の日起き上がれず、声は一日出なかった、ということだけを知っておいてくれたらいいと思う。
詳しくは、ぜひ聞かないでおいてほしい。
それでも結局慶人を嫌いにはならない程度には、俺はしっかり慶人のことが好きみたいだ。
「はあ……けいと、もっと、ゆっくり、あっ、ばか、ちょっとは聞いて……っ!」
「やだ」
その涙を舐め取って低く囁く慶人に縋って、俺は初めての感覚に翻弄されて抑えられない声を上げる。神経が焼き切れそうだ。
今までみたいにどこか成り行きのような流れで受け入れるのと、お互いが同じ気持ちだったと知った慶人を自分から受け入れるのとじゃ、まったく感覚が違ったんだ。
ちゃんとした恋人としてのセックスの快感は、まさに桁違い。
慶人は誰でもない俺に興奮して、その上で俺を気持ち良くさせたいと動く。それを自覚した今、慶人になにかされるのはなんにも考えられなくなるほど良くて、止まらなくて、かなりめちゃくちゃなことを喚いた気がする。というか、俺が喘いだり、「気持ち良すぎて死んじゃう」なんて叫ぶ日が来るとは思わなかった。思い出すだけで恥ずかしくて、それこそ死にそうだ。
最終的にはもうただただ泣くしかなくて、初めて感じる気持ち良さに混乱して泣きじゃくったのは、まあいい思い出ってことで……終わらせてほしいから、慶人にはどうか可及的速やかに忘れてもらいたい。
それと、バイトの関係じゃなくなったことで立場がイーブンになったんだから、ポジションの見直しを検討してほしいという意見は、「お前は愛される方が似合ってる」という言葉とともに二回目になだれ込むという方法を取られてねじ伏せられたことを追記しておきたい。
俺は戦ったんだ。だけど敗れた。そして代償はとても大きかった。
結果だけ言うと、通常の倍の密度で三回して、次の日起き上がれず、声は一日出なかった、ということだけを知っておいてくれたらいいと思う。
詳しくは、ぜひ聞かないでおいてほしい。
それでも結局慶人を嫌いにはならない程度には、俺はしっかり慶人のことが好きみたいだ。