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時給制ラヴァーズ

第3章 3.うそつきデートの行方

 その後の車内の気まずさは、観覧車の時の比ではなかった。
 お互い声に出して確認することはなかったけれど、同じことを考えていたに違いない。
 俺たちがしていたことがいかにおままごとだったか。付き合うふりをする、カップルに見えるようにデートをする。その本当の意味を、たぶん二人ともわかっていなかったんだってことを突き付けられた気分だった。

 そのまま俺たちは近くで見つけたファミレスに寄って、がっつくようなメニューで夕飯を済ませた。何気ない会話で沈黙を埋める間、海でのことは一切口にしなかった。
 どう考えていいのかわからなかったからだ。

 そうやって微妙な沈黙を保ったまま家に帰った俺らを待っていたのは、ポストに入った宅配便の不在票だった。

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