時給制ラヴァーズ
第4章 4.センターラインを越えて
「とりあえず、全部開けてみる?」
「まあ、新品のまんま置いといたらバレるよな……」
いかにも買ったばっかりですって状態で置いておくのは良くないと思うけど、そうなると違う問題が出てくる。ゴムなんかは千切って置いておくとしても、こっちの道具類はどうしたものか。
明らかに気合入れて買いすぎた初心者一式みたいなものを並べるのも嘘くさいけど、だからといって手をつけなければなんのために買ったのかって話になる。
だから一応パッケージを開けてはみたものの、妙に気まずくなってそっと段ボールに戻して閉じた。
どうしよう。俺にはまだちょっとハードルが高いのかも。酔いと相まって目の前がぐるぐるする。
「あー、ともかくこれ部屋に置いとくから」
その雰囲気を感じ取って、慶人が段ボールごと寝室に引き上げた。
それを見送ってからしばし、やっぱり気になって後を追う。いや、むしろその背中を見たから、だろうか。
「まあ、新品のまんま置いといたらバレるよな……」
いかにも買ったばっかりですって状態で置いておくのは良くないと思うけど、そうなると違う問題が出てくる。ゴムなんかは千切って置いておくとしても、こっちの道具類はどうしたものか。
明らかに気合入れて買いすぎた初心者一式みたいなものを並べるのも嘘くさいけど、だからといって手をつけなければなんのために買ったのかって話になる。
だから一応パッケージを開けてはみたものの、妙に気まずくなってそっと段ボールに戻して閉じた。
どうしよう。俺にはまだちょっとハードルが高いのかも。酔いと相まって目の前がぐるぐるする。
「あー、ともかくこれ部屋に置いとくから」
その雰囲気を感じ取って、慶人が段ボールごと寝室に引き上げた。
それを見送ってからしばし、やっぱり気になって後を追う。いや、むしろその背中を見たから、だろうか。