
ジェンダー・ギャップ革命
第1章 逆襲の女と家畜の男
…──目の毒だ。犯されたい。
友人達のやりとりが、えみるを就労中にあるまじき気分に誘う。だが、いくらプライベートのセクシャルがネコでも、仕事にプライベートは持ち込まない。
下腹部の奥が疼くような衝動にだけ意識を置いて、えみるは女と繋がったまま、下半身をいっそう強く前後に揺らす。
「もうっ……ダメですッあ…………あァァッ!!ぁっあぁぁん!もうっ……止めてぇぇぇえええ!!…………」
えみるが英真達に気を取られている間にも、女は数回のオーガズムを迎えていた。宙吊りで四肢を固定されていても、切なげに叫ぶ女の身体は、激しく振り乱れている。彼女が撓るほど乳首の錘は彼女の乳房を引っ張って、ロープは皮膚に赤みを広げる。ただし彼女が耐え難いのは、それらによる痛みではあるまい。明後日の方向に向いた黒目、開いた鼻腔、びくびく動く膝から下にかけての脚に続く足先の痙攣が、それを証す。
「やめられるかは、貴女が決めることじゃない」
「ひぎィィィイイっっ……ッ、あぁぁん!あァァん!」
しばらくののち、快楽の過剰摂取に慄く女から張型を抜いた。
疲弊した薄目に安堵の色が覗いたのも束の間、ゥィィィイイイン…………と、脚と脚の間から機械音が立つや、女の顔に不安が戻った。
えみるが女に装着したのは、クリップローターだ。本体から三本の線が伸びていて、先にクリップが付いている。乳首の錘を外す代わりに二本の先はそこを挟んで、残り一つをクリトリスに近付ける。滑りやすくなった豆粒をハンカチで軽く拭き取ると、それだけで悲鳴を上げた女のそこに線を繋いだ。
