
ジェンダー・ギャップ革命
第1章 逆襲の女と家畜の男
「乳首もクリも、最高にいやらしく勃ってるよ。……ここをこうして眺めていると、一〇八人目さんが、配偶者相手じゃなくてもよがれるんだってよく分かったよ。ほーら、私の指、こんなにとろとろ。ちゃんと見なさい。貴女の愛液、今のだけでこんなに出たよ」
女と英真の嬌声と、機械音。しづやが彼女をしゃぶっている水音と、えみるが女の目線に持ち上げた指をくちゅくちゅすり合わせる音。咽せるようなアルカリ性の匂いに抱かれて、それらが主張し合っていた。
えみるは女の肛門にローションを塗って、鉛筆ほどの直径のバイブレーターをねじ入れていく。
「痛いッ……ァッひゃっあ!!」
「そうでしょうね。被虐趣味でもなければ、女はこっちでセックスなんてなかなかしないし」
世間話の言葉つきで、えみるはひと思いにバイブレーターを根本まで突いた。頑なな皮膚から血が滲むのは、よく見るものだ。女の窪みに沈めた異物を、ゆっくり円状に動かす。
「一〇八人目さんにばかり構えないから、雑で悪いわね。その内、慣れるからね。時期に肛門に林檎くらい入るようになるし、貴女は囚人。ここの男に卵子を提供した暁には、もしかすれば貴女の元配偶者が、貴女の遺伝子を継いだ赤ん坊を産むかも知れない」
女は泣いていた。責め苦の中断を訴えているのか、ここに収容された男達の処遇を踏まえて配偶者を案じているのか、彼女の支離滅裂な叫喚では、意図を汲むのが困難だ。
