
ジェンダー・ギャップ革命
第1章 逆襲の女と家畜の男
えみるは木箱に膝立ちして、女の太ももを内側から撫で上げた。付け根はややしっとりしている、だが主人の人となりを映したようにかさかさした太ももは、ロープが圧迫していなければ、きっともっと面白みに欠けていた。
えみるはその脚と脚の間に顔を近づけて、割れ目を凝視する。
囚人服も下着も剥がれた女は、四肢の動作を封じられていた。後頭部に持ち上げた手首はクロス状に固定して、脚は車に撥ねられた蛙よろしく開脚させて、太ももから吊り上げている。たわわとまでは言い難い、それでいてさっき手が掠めた時、ぷるんとした弾力を伝えてきた乳房も、上下に通った緊縛から突き出している。そうして地上を離れた女の重みは、亀甲状に這ったロープのほぼ全てから肉が盛り上がっている。
この期に及んで気取りすました肉体だ。
ただ一点、えみるの凝視している潤みだけは、食い込ませたロープを濡らして雌の匂いを放っていた。
クチュ。クチュ……
「やめて下さい!」
いかがわしい粘液を染み込ませたロープに触れたえみるの頭上に、悲鳴に近い声が上がった。
と同時に、訪問してから時折、えみるに助言したり茶々を入れたりしていた友人達が、再三、野次を飛ばしてきた。
