テキストサイズ

10年後の君へ

第12章 卒業

蒼真は1台のタクシーを
見えなくなるまで見送り…

魁斗にはメールを"飯食って先に帰るよ"
と、だけ入力し送信した…。

卒業生は最後の学食で無料。
いつもの蒼真なら食べまくるが
早く鳴海に逢いたくて軽く済ませた。

猛ダッシュで玄関の前に立つ…。

途中で…

"第2ボタン下さい"

"恋人居るんですか?"

と言ってる来るヤツも居たが
睨み付け…払い除けて、やっと辿り着いた

蒼真は息を整えて…深呼吸…

やっと鳴海に逢える…

この扉を開けたら…鳴海に逢える…

たった数時間…逢えなかっただけで

長い時間、逢ってないみたいだった…

今朝あんな言い方して…

鳴海は影で俺の知らない所で

おじいちゃんとおばあちゃんとの

やり取り…謝りたい…ありがとうって

伝えたい…大好きって伝えたい…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ