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【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「はあっ……もう疲れちゃった」


 シェリーは地べたに座り込んだ。
 そしてふくらはぎをさする。


「……ごめんなさい、私のせいで……」

「え? どうして月ちゃんが謝るの?」

「……多分、狙われたのは私の方です。私がこの島の秘密を知っているから……」

「秘密?」

「島流しって知っていますか?」

「えっと……罪を犯すと島に流されるのよね? えっ、まさかここの住民みんな……」

「昔の話なので、今住んでいる方々が罪人とは限りません」

「でも、罪人の血は流れてるかもしれないのよね?」


 月はコクリと頷いた。


「やだっ……罪人の島なのに、なんで観光地になってるのよ! そんな島だとわかってたら参加しなかったわ!」


 シェリーは身を縮めて項垂れた。


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