テキストサイズ

【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「で、それが月ちゃんが狙われるほどの秘密なの?」

「いえ、もっと……恐ろしいことです」

「……」


 すごく気になるが、それを知ってしまえば後悔するような気がして、シェリーはそれ以上聞くのをやめた。


「ねえ……月ちゃんは気になる人いる?」


 シェリーは無理やり話を変えた。


「えっ……私ですか?」


 急に話を振られて、月は戸惑う。


「すみません、私そういうのは……」

「私はね、勇治が気になったの。最初、バスの席決めがあったじゃない? 勇治が私を選んでくれて嬉しかったから話してみようって思ったんだけどね……」


 そういえばシェリーの隣には勇治が座っていた。


「勇治ってばシャイなのか、なかなか会話が続かないし、なんだか一緒にいるとライラと比べちゃうの」

「ライラ? そういえばさっきもライラがどうのこうのって話してましたよね?」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ