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【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「恋愛のことはよくわかりませんが、シェリーさんはまだライラさんのことが好きなんですね」

「えっ……。ま、まあ……」


 シェリーは月に言われて、改めて自分の気持ちを再確認した。


「そうね……忘れるなんてできない。ちゃんとライラが私の前に現れてくれるまでは、彼のこと信じたいの」


 それを聞いて、月はクスッと微笑んだ。


「それなら大丈夫ですよ、シェリーさんは運の強い方なので、きっとまたライラさんに会えると思います」

「運が強い? そうなの?」

「ライラさんのこと信じてください。あと民宿にたどり着くまでは、私がシェリーさんを必ずお守りするので私を信じてください」

「月ちゃんが私を守ってくれるの?」


 驚いたシェリーはフッと笑う。


「どっちかっていうと、月ちゃんは守られる方でしょ? でもありがと。私も月ちゃんを守るわ」


 シェリーと月の距離が少し近づいた気がした。



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