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【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

『もう夜遅いから、あんたは部屋で先に寝てなさい』

『うん……。シェリーと月ちゃんのこと心配だけど、この足じゃ足手まといになるしね、大人しく部屋で待つことにする』

『ちゃんと鍵かけなさいよ? あと念の為、熊よけの鈴を持ってて』

『あはっ、なにそれ。熊がこんな所にまで来るわけないじゃん』


 千代の笑い顔が目に浮かぶ。
 でも、熊よけの鈴は鳴らなかった。


「……だめだわ、アタシ。外に探しに行ってくる」

「レシピェールさん!? そんなのだめですよ! 単独行動は危険すぎます!」

「でもこうしてる間にも、みんなの命が危険にさらされてるかもしれないのよ!? 千代がアタシの助けを待ってるかもしれないわ!」

「あら、まともな判断ができないなんてレシピェールさんらしくないわね」

「めきゆ……」


 みんなが動揺する中、めきゆだけは冷静だった。


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