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【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「もしかしてと思ったけど……めきゆちゃん、お嬢様だったんですね! すごいっ!」


 柚里が目をキラキラさせて言った。


「梅と松? じゃあ、竹さんもいるのかしら?」


 レシピェールが顎に手を当てて聞くと、


「いるわよ。でも竹は今、新婚旅行で世界一周中なの。きっと今頃、イタリアにいるんじゃないかしら」

「あらっ、素敵じゃなあ〜い! イタリア料理だけじゃなく、世界の料理を食べられるなんて羨ましいわあ〜!」


 レシピェールは落ち着きを取り戻したようだ。


「なるほど。ということは、僕らはめきゆさんのそばにいたから守られたのだと?」


 ユウが聞くと、めきゆは頷いた。


「梅、松。宿内で怪しい人物は見なかった?」


 梅と松は首を左右に振った。


「ずっと、鬼のお面を被った住民たちしか見ていません」

「そう……やっぱりね。それなら私をしばらく一人にしてくれないかしら」

「!」




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