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【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「お嬢、まさか囮になる気ですか?」


 松の問いに、一同目を丸くする。


「そうよ。囮になって、この事件の真相を暴いてやるわ。お嬢様は名探偵よ」


 そう言ってめきゆは、得意げな顔をして腕を組んだ。


「名探偵って……めきゆ、これは遊びじゃないのよ? いくら護衛がいるからって危険すぎるわ。囮ならアタシがやるわ」

「オネエはだめよ」

「へ?」

「これは女性じゃないとだめなの」


 めきゆの言葉に、皆ハッとした。


「気づいたかしら? この島って男性しかいないのよ」

「そういえば……今まで下品な男たちしか見ていませんねぇ」


 ユウは食堂で料理にがっつく男たちや、めきゆに絡んで下ネタを言う男を思い出した。


「確かに女性は見ないわね。女性はアタシたちしかいない……でもそれがどうかしたの?」

「え、レシピェールさんは男ですよね?」

「ちょっと、隼斗ちゃんまでアタシをいじめないで!」



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