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【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「えっとつまり……犯人は外見が女性のみしか狙わないってことですか?」

「察しが良いわね、ゆずゆず」

「あら、小夏ちゃんは? 小夏ちゃんはどう見ても男よね」


 レシピェールはムスッとしながら会話に突っ込んだ。


「多分、巻き込まれたんじゃないかしら。それとも千代を助けようとして一緒に捕まってしまった」

「あり得ますね」


 ユウがめきゆの言葉に頷いた。


「だとしたら、やばいんじゃないの? 犯人は武器を持ってるかもしれないわ」


 レシピェールはますます居ても立っても居られなくなった。


「わかったわ、めきゆ。悪いけど、あんたには囮になってもらうわ」

「心配しないで、レシピェールさん。うちの護衛は優秀ですの」


 ユウは少し考え込んだあと、ジュラルミンアタッシュケースを開けて何やらガサゴソ探り始めた。


「どうしたの、ユウさん」


 めきゆが覗き込むと、


「あなたの護衛は優秀かもしれませんが、一応これをつけて貰えますか」


 そう言うと、ユウは装飾が施された宝石のブローチをめきゆに手渡した。



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