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【参加型小説】尾仁牙島

第10章 儀式

 振り返ると、隣にいた男の仲間が地面に倒れて気絶していた。そのすぐそばではユウがスタンガンを持って立っている。


「貴様ら、何者……」


 男がそう言いかけた時、レシピェールに不意をつかれた。後ろから羽交い締めにされ、鬼のお面を剥がされた。


「あらん、意外にいい男じゃない」


 レシピェールは男の素顔を見て、ペロリと舌なめずりする。


「ひっ……近寄るな! 貴様、オカマか!?」

「あら、オカマとは失礼ね! アタシはオネエよ」

「どっちも同じだろうが!」


 その時、スッと目の前にスタンガンを向けられた。


「今どういう状況か、わかってますよね?」


 ユウが穏やかな声で言う。しかし鬼のお面からは、ただならぬ殺意を感じた。


「わ……わかったよ」


 男は観念したのか、歯向かうのをやめた。


「儀式って何? アタシたちの仲間を拉致してどうする気なの?」


 レシピェールは男を羽交い締めしたまま、耳元で聞く。


「ま、待て! ちゃんと話すからオレから離れてくれ! 変なモノを押し付けるな!」


 レシピェールは男のお尻にフライパンの柄を押し付けていた。




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