テキストサイズ

【参加型小説】尾仁牙島

第11章 ゲーム④ 夢の中

 鬼が次に向かったのは……


 【I】学校


 人口百人に満たない小さな離島では、子どもの数も少ない。そのため、小学生と中学生が同じ学校に通っていた。現在は夏休み中である。


「机の数少なっ!」

「ほんとだ、クラスも2クラスしかないね〜」


 隼斗と千代は学校内を見て回っていた。


「なんか……鬼多くない?」


 千代は教室内をぐるりと見渡した。鬼の絵や、鬼のお面、鬼の人形など、鬼関連の物ばかり展示してある。


「この島の人たち、全員鬼だったら怖いなぁ」


 ボソッと隼斗が呟くと、ガタンッ!と廊下から音がした。


「誰っ!?」


 辺りは静まり返っている。


「も〜……隼斗くんが変なこと言うから怖くなってきたじゃん」

「良かったら怪談話しましょうか?」


 隼斗は鬼のお面を勝手に拝借して千代を脅かした。


「ちょっと、そういうのやめてよね!」

「悪い子はいねが〜」


 鬼のお面を被った隼斗は、そのまま千代を追いかける。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ