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【参加型小説】尾仁牙島

第11章 ゲーム④ 夢の中

 3人は無事、展望台にたどり着いた。


「素敵な眺めね! 風が気持ちいいわ」

「頑張って登ってきたかいがありましたね」

「ねえ、見て! これじゃない? 幸せの鐘」


 シェリーは真っ先に幸せの鐘を見つけた。それを見て、めきゆは戸惑う。


「これが幸せの鐘なの? 想像してたのと違ったわ」

「そうですね、もっと小さいかと思いました」


 幸せの鐘は、お寺にあるような大きな鐘だった。そして脇には真新しい看板があり、幸せの鐘と書かれてある。


「1回鳴らすと、恋が見つかる。2回鳴らすと、愛が深まる。3回鳴らすと、一生幸せになれる」


 説明文をユウが読み上げる。


「待って、これ。力いっぱい振らないと鳴らないんじゃないかしら」

「止めるのも難しそうだよね。3回以上鳴らしちゃったらどうなるのかな?」


 めきゆとシェリーは顔を見合わせた。


「それでもいいわ、私はこのために展望台に来たんだもの。頑張って鳴らすわ」


 シェリーとユウはめきゆを見守った。



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