
【参加型小説】尾仁牙島
第4章 ゲーム① バスの席
「武藤さん、ちょっといい?」
「あ、はい」
武藤は外にいた運転手に呼ばれて、バスから降りた。そして運転手にこの先の高速道路が渋滞していることを知らされた。
「検問ですか!?」
「ああ、三日前に関西で殺人事件があっただろ? どうやら殺人犯が何度も車を乗り換えては逃走してるらしくてな……迷惑だよ、全く」
「マジですか……。あっ、じゃあフェリーの時間確認しないと!」
「気をつけな、武藤さん。犯人はもしかしたらフェリー乗り場に向かってるかもしれん」
「ええっ!? それはちょっと……いや、かなり困ります!」
そんなアクシデントがあっては、イベントを無事に遂行できない。が、実は朝からアクシデントはすでに起きていた。
本当ならこのツアーを遂行するのは自分ではなく、勤続年数十年のベテラン先輩だった。自分は今年入社したばかりで助手的な立場だったのに、当日朝先輩から「高熱が出て行けない」と言われ、急遽一人で遂行することになったのだ。
「あ、はい」
武藤は外にいた運転手に呼ばれて、バスから降りた。そして運転手にこの先の高速道路が渋滞していることを知らされた。
「検問ですか!?」
「ああ、三日前に関西で殺人事件があっただろ? どうやら殺人犯が何度も車を乗り換えては逃走してるらしくてな……迷惑だよ、全く」
「マジですか……。あっ、じゃあフェリーの時間確認しないと!」
「気をつけな、武藤さん。犯人はもしかしたらフェリー乗り場に向かってるかもしれん」
「ええっ!? それはちょっと……いや、かなり困ります!」
そんなアクシデントがあっては、イベントを無事に遂行できない。が、実は朝からアクシデントはすでに起きていた。
本当ならこのツアーを遂行するのは自分ではなく、勤続年数十年のベテラン先輩だった。自分は今年入社したばかりで助手的な立場だったのに、当日朝先輩から「高熱が出て行けない」と言われ、急遽一人で遂行することになったのだ。
