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【参加型小説】尾仁牙島

第4章 ゲーム① バスの席

 二人はお互い好きなアニメで盛り上がった。その様子を千代は後ろから羨ましそうに眺める。


(はあ……ゆずゆずと小夏くん、めっちゃラブラブじゃん。小夏くん狙いだったのに悔しい〜! それにまさかあたしの隣にオカマがくるなんて……)


 千代はレシピェールをチラリと見た。そして思いっきり目が合う。


「ねえ、千代の好きな食べ物は何かしら?」

「好きな食べ物ですかぁ? フルーツと野菜かなぁ」


(そういえばこの人、シェフなんだっけ。もしかしてリクエストすれば美味しいもの作ってくれるかも)


「フルーツと野菜ね、お肉は好き?」

「好き」

「そう、じゃあジビエ料理を作ろうかしら」

「ジビエ料理!? レシピェールさん、狩りなんてできるの?」

「あら、基本食材は自分で調達するのよ。だから千代も手伝ってね」

「はぁ? なんであたしが……」

「命をいただくんだもの、当たり前でしょ。それに働かざる者食うべからずよ」

「ええ〜」



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