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【参加型小説】尾仁牙島

第4章 ゲーム① バスの席

「ジビエ料理かぁ……いいなぁ」


 隼斗はレシピェールたちの会話を聞いて、一人ワクワクした。実は隼人は狩猟免許を持っていた。知り合いの居酒屋で鹿肉を食べたのがきっかけで、数ヶ月に一度は山に入って狩猟している。


「相羽さんは、ちゃんと命に感謝して食事してらっしゃるんですね」

「え?」


 隼斗は隣に座る月にニコッと微笑まれた。まさか月から話しかけてもらえるなんて……。それに名前まで……!


「あ、あの……もしかして俺に男の霊が取り憑いてたりしませんか?」

「え? 何も取り憑いていませんよ」

「……ですよねぇ」


 嬉しくなって舞い上がった隼人は、思わず関係ないことを口走ってしまった。いきなりこんなことを聞いて引かれたかもしれない。


「何かあったんですか?」

「いや……えっと、実は俺の相方が突然失踪したんですよ。あ、相方というのは、一緒にお笑い芸人やってた高校時代からの友人で……」



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