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【参加型小説】尾仁牙島

第6章 乗船

「相羽さん、大丈夫ですか!?」


 なんと月が自分に気付いて声をかけてくれた。心配する姿も可愛い。今日は運がないと思ったけど、一瞬で元気になった。


「ちょっとあんた! アタシ見てたわよ! 自分から隼斗ちゃんにぶつかったくせに、なんであんたが文句言うのよ!!」


 後ろからレシピェールが怒鳴りながらズンズン歩いてきた。男はビクッとして素早く逃げる。


「ちょっと待ちなさいよ!」

「レシピェールさん、どうしました!?」


 男を追いかけようとしたレシピェールだったが、武藤が心配して走ってきたので追いかけるのをやめた。


「相羽さん、大丈夫ですか?」


 柚里や小夏、千代も心配して声をかけてきてくれた。


「あの人、同じ船に乗るのかな? 同じ行き先だったらやだよねぇ」

「なんかキョロキョロして、挙動不審でしたね」

「あっ、相羽さん。服に血がついてますよ。どこか怪我されたんですか?」

「……え?」



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