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【参加型小説】尾仁牙島

第6章 乗船

 めきゆとユウがいい感じになったのを見て、武藤は胸を撫で下ろした。


(良かった、喧嘩にならなくて)


 恋愛にバトルはつきものだが、一応やり過ぎないようにチェックするのも、恋活イベントスタッフの仕事だ。ベテラン先輩がいれば、インカムでやりとりして状況を把握できるのだが、一人だときつい。


(今のところ、うまくいってるのは柑橘系カップルか……。勇治はイケメンだから女子が群がると思ったけど、シェリーは不思議ちゃんっぽいからどうなることやら。ユウさんとめきゆは案外お似合いなのでは? おっと、あっちでうずくまってるのは隼斗か。船酔いしたのかな? 月が付き添ってるな。あとは……)


「ん?」


 なにやら怪しい男二人が参加者の周りをウロウロしている。男たちは黒いスーツに黒いサングラスをかけて、まるで逃◯中のハンターみたいだった。



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