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【参加型小説】尾仁牙島

第6章 乗船

「どうしたの? 武藤ちゃん。小難しい顔なんかしちゃって」

「うわあっ」


 急に耳元に野太い声が響いたので、武藤は情けない声をあげた。


「ちょっとなによ、その化け物でも見たかのような驚き方は……」

「コホン、失礼しました。レシピェールさん、何か用ですか?」


 武藤は自分よりも背の高い、ゴリマッチョ姿のレシピェールに向き直った。


「昼食は島で用意されてるのかしら?」

「いえ、それぞれ自由に食べることになってますよ」

「それならアタシがみんなに昼食を振る舞ってもいいかしら? 勿論、武藤ちゃんの分も作るわよ」

「いいんですか? ありがとうございます」


 武藤はレシピェールの料理を食べられることに喜んだ。


「キッチンは民宿で借りれますよ。あと、食材は売店に……」

「食材はアタシが捕まえてくるわ」

「へ?」

「鹿と猪と熊、どれがいいかしら?」



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