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【参加型小説】尾仁牙島

第7章 ゲーム② 昼食

 そして山菜班がいる場所にも、鐘の音は届いていた。


「ん? 何の音?」

「鐘の音ですかね?」


 柚里と小夏はカゴの中がいっぱいになるくらい、山菜を大量に採っていた。


「もしかして、全員集合の合図かな?」

「ですかね? 4回鳴ったけど」


 二人は山菜の入ったカゴを背負うと、キョロキョロ辺りを見回した。


「武藤さーんっ!」

「シェリーさ〜ん!」


 柚里と小夏は交互に二人の名前を呼んだ。しかし返事は返って来なかった。


「困ったな……。どこまで行っちゃったんだろ、武藤さんたち」


 あの後、山菜採りに夢中になっていたら二人ともいなくなっていた。どっち方面に行ったかもわからない。


「そうだ、スマホで連絡してみましょう……って、電波ないですね」

「じゃあ、電波ある所まで降りて電話しませんか? あと、たぶんレシピェールさんたちにも連絡したほうがいいと思います」


 小夏は柚里の意見に頷いた。



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