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【参加型小説】尾仁牙島

第7章 ゲーム② 昼食

「――なッ!?」


 背後の気配を感じた武藤は間一髪、鬼の攻撃をかわした。しかし、すぐに鬼に飛びつかれ、岩場に押し倒される。


「……ッ!!」


 鬼の力は凄まじかった。
 武藤の身体を川の中へ沈めようと、顔や身体に鬼の爪が食い込んだ。


「……ぐっ……ぐああッ……!」


 聞いたことのない、武藤の悲痛な叫びが辺りに響く。このままでは武藤が殺されてしまう! 


「どうしよう……どうしたらいいのっ……。ああっ、ライラ……。助けて、ライラ……!」


 シェリーはもうこれしかないと、自分の中にいる存在に呼びかけた。


「お願い、ライラ……。武藤さんを助けて!」


 ………
 ………
 ………


「……たく、しょうがねぇなぁ」


 シェリーの顔つきが一瞬で変わった。


「男なんぞどうでもいいが、シェリーの頼みなら無視するわけにはいかねぇからな」


 シェリー、いや、ライラは拳をパキパキと鳴らした。



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