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【参加型小説】尾仁牙島

第7章 ゲーム② 昼食

 ライラはファイティングポーズをとった。が、右手にはめてあるメリケンサックに気付き、上着のポケットにしまう。


「危ねえ、危ねえ。これでうっかり殴っちまったら、シェリーの大事な手が怪我しちまうとこだった」


 中身はライラでも、身体はシェリーだ。いくら金属で相手にダメージを与えられるといっても、女性の拳で殴ったら逆に手を痛めてしまうだろう。


「シェリーの身体には指一本触れさせない……。さあ、来いよ。俺と鬼ごっこしようぜ!」


 ライラは人差し指をクイッと曲げると、鬼を挑発した。
 

 鬼は金棒を振り上げてライラに襲いかかる。しかしライラはそれを素早くかわして後ろに下がった。


「ちょ、それ本気でやってる? チョー遅いんだけど!」

『……ッ!』


 ライラは更に鬼を煽った。
 そして逃げるライラと追いかける鬼の、鬼ごっこが始まった。





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